老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)**は、一般的に「脂漏性角化症」や「加齢性イボ」とも呼ばれ、加齢に伴って発生する皮膚の良性腫瘍です。見た目がいぼに似ているため「疣贅」という名前がついていますが、ウイルスが原因ではなく、皮膚の老化や遺伝的要因が主な原因とされています。
特徴
- 見た目: 老人性疣贅は、茶色や黒色の隆起した斑点として現れることが多く、形は円形または不規則で、サイズも数ミリから数センチとさまざまです。表面はややざらざらとしており、時には「ろう」を塗ったような光沢が見られることもあります。
- 発生部位: 特に顔、首、背中、胸、腕など、紫外線を浴びやすい部位に多く出現しますが、全身にできる可能性があります。
- 進行性: ゆっくりと成長することが多く、年齢とともに数や大きさが増える傾向がありますが、悪性化するリスクは低いです。
発生原因
老人性疣贅は、加齢とともに皮膚の細胞が老化し、異常な増殖が起こることが原因とされています。また、紫外線の長年の影響も一因であると考えられていますが、完全に解明されたわけではありません。遺伝的な要素も関与しており、家族に同様の症状があると発生しやすい傾向があります。
治療法
老人性疣贅は良性であるため治療が必要なわけではありませんが、見た目が気になる場合や、かゆみなどの不快感がある場合は治療を検討できます。
- 凍結療法: 液体窒素を用いて、患部を冷凍し細胞を壊死させる治療法。数週間で自然に剥がれ落ちます。
- レーザー治療: 炭酸ガスレーザーやエルビウムレーザーなどでイボを焼灼し、表面を滑らかにする方法。比較的痛みが少なく、短時間で終わることが多いです。
- 切除手術: 外科的に切除する方法で、特に大きなものや他の治療法で取れにくい場合に適用されます。
予防
完全に防ぐ方法はないものの、紫外線対策として日焼け止めの使用や紫外線を防ぐ服装が効果的です。また、肌を清潔に保ち、スキンケアを行うことで、肌の老化を遅らせることができるとされています。
他との違い
老人性疣贅は、他のイボ(たとえばウイルス性の尋常性疣贅など)と異なり、ウイルス感染が原因ではないため、感染の心配はありません。また、悪性の皮膚がんと見た目が似ることがあるため、心配な場合は医療機関で診察を受けて確定診断を受けると安心です。
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