顔面リガメント(顔の靭帯)は、顔の皮膚や脂肪を骨や筋膜に固定する重要な構造物です。このリガメントは、顔の形状を保つだけでなく、皮膚や脂肪が重力によって下垂するのを防ぐ役割を果たします。しかし、加齢や生活習慣の影響で、リガメントが緩んだり弱くなることで、顔のたるみが生じます。
顔面リガメントの構造と役割
顔面リガメントは、顔の特定の部位に分布しており、以下のような役割があります:
顔の骨格構造を保つ
- 皮膚や脂肪を骨に固定することで、顔の立体感を維持。
顔の動きをサポート
- 表情筋と皮膚の間のテンションを維持し、滑らかな表情の動きを助ける。
脂肪の位置を安定させる
- 頬や目の周りの脂肪が適切な位置に留まるよう支える。
主要な顔面リガメント
以下は、顔に存在する代表的なリガメントです:
オービタルリガメント(眼窩靭帯)
- 目の周囲に位置し、眼窩脂肪を固定。
マラリリガメント(頬骨靭帯)
- 頬骨付近に位置し、頬部脂肪の下垂を防ぐ。
ジゴマティックカットリガメント(頬骨弓靭帯)
- 頬骨弓から下方に伸びる靭帯で、頬のたるみに関与。
マンドリビュラーリガメント(下顎靭帯)
- 下顎骨の周囲に位置し、フェイスラインを形成。
ブッカルリガメント(頬部靭帯)
- 頬部脂肪の安定化を助ける。
たるみの原因とリガメントの変化
顔のたるみは、リガメントの機能低下や周囲の構造の変化が原因となります:
リガメントの弾性低下
- 加齢に伴い、リガメントが緩んで伸びやすくなる。これにより、脂肪や皮膚が下垂。
皮膚の弾力性の低下
- コラーゲンやエラスチンの減少により、皮膚がリガメントを支えきれなくなる。
脂肪の移動と減少
- 皮下脂肪が移動しやすくなり、頬がこけたり、フェイスラインがぼやける。
筋力の低下
- 表情筋が弱くなることで、リガメントへのサポートが減少。
重力の影響
- 長年の重力がリガメントを緩ませる原因となる。
たるみを予防・改善するアプローチ
非侵襲的治療
HIFU(高密度焦点式超音波)
- SMAS層(リガメントが存在する層)に超音波を照射し、リガメントを引き締める。
RF(高周波治療)
- リガメントを含む真皮や皮下組織に熱を与え、コラーゲン生成を促進。
スレッドリフト(糸リフト)
- 特殊な糸でリガメントを引き上げ、即時的なリフトアップ効果を得られる。
外科的治療
フェイスリフト手術
- リガメントやSMAS層を直接引き上げ、たるみを根本から改善。
脂肪移植
- 下垂した脂肪の位置を調整し、ボリュームを回復。
日常生活での予防
- 紫外線対策:紫外線はコラーゲンの破壊を引き起こし、リガメントの機能を低下させる。
- 保湿ケア:肌の乾燥を防ぎ、リガメントの支持力を維持。
- 顔の運動:表情筋を鍛えることで、リガメントへの負担を軽減。
- 適切な睡眠と栄養摂取:リガメントを構成するタンパク質やコラーゲンの生成をサポート。
まとめ
顔面リガメントは、顔の若々しい外観を保つ上で非常に重要な役割を担っています。リガメントの機能低下が顔のたるみを引き起こすため、リガメントをターゲットとした治療や予防ケアが効果的です。非侵襲的治療から外科的アプローチまで多くの選択肢があり、それぞれの状態や希望に応じた方法を選ぶことが可能です。
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