医療脱毛とエステ脱毛は、毛を減らす目的は同じですが、その仕組みや効果、安全性、施術者の資格において大きな違いがあります。以下に詳しく説明します。


1. 法的な位置づけと施術者の資格

医療脱毛

  • 施術者: 医師または医師の指示のもとで看護師が施術を行います。
  • 法律: 医療行為として位置づけられ、医療機関のみで実施可能。
  • 安全性: 医師の監督下で行うため、トラブル発生時にも迅速に対応可能。

エステ脱毛

  • 施術者: 無資格者でも施術可能。
  • 法律: 美容行為として分類され、医療行為は行えません。
  • 安全性: 医療的な対応が必要なトラブルには対応できない場合があります。

2. 使用する機器とその効果

医療脱毛

  • 機器: 医療用レーザー(高出力)。毛根(毛包)を破壊する目的で使用。
  • 効果: 永久脱毛が可能。FDA(アメリカ食品医薬品局)が承認する機器を使用。
  • 施術回数: 少ない回数(5~8回程度)で完了する場合が多い。
  • 痛み: 効果が高いため痛みを感じやすいが、麻酔クリームや冷却機能を活用して軽減。

エステ脱毛

  • 機器: フラッシュランプ(IPL)などの低出力機器。毛根を破壊せず、弱らせる程度の作用。
  • 効果: 一時的な減毛効果が中心で、永久脱毛はできない。
  • 施術回数: 多くの回数(10~20回以上)が必要。
  • 痛み: 比較的弱いエネルギーを使うため、痛みが少ない。

3. 効果の持続性

  • 医療脱毛: 毛根を破壊するため、長期間にわたる効果が期待できる。毛が再生しにくい。
  • エステ脱毛: 毛根を破壊できないため、時間が経つと毛が再生する可能性が高い。

4. 費用

  • 医療脱毛: 初期費用が高い場合が多いが、少ない回数で効果を得られるため、長期的には経済的。
  • エステ脱毛: 初期費用は比較的安価だが、施術回数が多いため、長期間通うと費用がかさむことがある。

5. 対応可能な毛や肌質

  • 医療脱毛: 高出力のレーザーにより、濃い毛や太い毛に効果的。また、最新の機器では日焼け肌や色黒肌にも対応可能。
  • エステ脱毛: 効果が弱く、産毛や薄い毛には十分な効果が得られにくい。

6. トラブル対応

  • 医療脱毛: 火傷や色素沈着などのリスクが発生した場合でも、医師が治療を行える。
  • エステ脱毛: 医療行為ができないため、トラブル発生時には医療機関を受診する必要がある。

7. 対象者

  • 医療脱毛: 確実な脱毛を求める人、毛が濃い人、肌トラブルのリスクを最小限にしたい人に向いている。
  • エステ脱毛: コストを抑えたい人、痛みが苦手な人、一時的な効果で満足できる人に向いている。

まとめ

項目医療脱毛エステ脱毛
効果永久脱毛一時的な減毛
施術者医師または看護師無資格者も可
回数少ない(5~8回)多い(10~20回以上)
費用初期は高めだが長期的にコスパ良好初期は安価だが総額は高くなる場合あり
安全性医師の監督下で安全トラブル時は医療機関へ

医療脱毛は、確実な効果と安全性を重視する場合に適しています。一方で、エステ脱毛は手軽に始められるものの、持続的な効果を期待するには限界があります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った方法を選びましょう。

 

 

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