医療脱毛には、「熱破壊式」と「蓄熱式」という2つの主な方式があります。それぞれの仕組みや特徴、美容効果への影響について詳しく説明します。


1. 熱破壊式(従来型脱毛)

仕組み

  • 高出力のレーザーを短時間で毛根(毛乳頭)や毛包に直接作用させ、高熱(約70~80℃)で破壊する。
  • 毛根のメラニン色素にレーザーが反応して熱を発生させ、毛の再生能力を抑える。

特徴

  • 毛が濃く太い部分(髭やVIOなど)に特に効果的。
  • 成長期の毛に作用するため、毛周期に合わせて照射を行う必要がある。
  • 効果を実感しやすいが、照射時に痛みを感じやすい。
  • 即効性があり、1回の施術でも毛の抜け落ちを体感しやすい。

美容効果

  • 毛が濃い部分の脱毛を得意とするため、毛穴が目立ちにくくなる。
  • 肌の凹凸感を改善し、滑らかで美しい肌に仕上げる。
  • シミや色素沈着の改善にも寄与する場合がある(特にアレキサンドライトレーザー)。

デメリット

  • 痛みが強く、敏感肌の人には負担が大きい。
  • 肌への一時的な赤みや腫れが出ることがある。

2. 蓄熱式(SHR方式)

仕組み

  • 低出力のレーザーを繰り返し照射し、毛包全体をじわじわと加熱(約45~50℃)。
  • 毛根ではなく、毛の発生源である「バルジ領域」という部分に作用する。
  • 毛周期を問わず脱毛が可能。

特徴

  • 痛みが少なく、肌に優しいため、敏感肌や痛みに弱い人に適している。
  • 日焼け肌や色黒肌、産毛にも対応しやすい。
  • 毛が抜け落ちるまでに時間がかかり、効果を感じるまで数回の施術が必要。

美容効果

  • 肌に優しいため、施術後の肌トラブルが少ない。
  • 痛みが少ないことでリラックスした状態で施術を受けられる。
  • 毛が徐々に減少することで、肌への刺激が少なく、滑らかな肌を維持しやすい。

デメリット

  • 効果を感じるまでに時間がかかる。
  • 剛毛や深い毛根には効果がやや弱い場合がある。

熱破壊式と蓄熱式の比較

比較項目熱破壊式蓄熱式
仕組み毛根や毛乳頭を直接破壊バルジ領域をじわじわと加熱
痛みやや強い(冷却装置で軽減可能)少ない
適応部位剛毛や深い毛(髭、VIOなど)産毛や広範囲の部位
即効性高い(1回でも抜け落ちを実感)ゆっくりと効果を実感
肌質への適応色白肌(色素沈着リスクがあるため日焼け肌には不適)幅広い肌質(色黒肌や日焼け肌も可能)
美容面の効果毛穴が目立たなくなる、滑らかな肌肌に優しく、刺激が少ない

どちらを選ぶべきか?

  1. 熱破壊式が適している人

    • 毛が濃く太い人(剛毛が気になる部位の脱毛)。
    • 早く効果を実感したい人。
    • 特に髭やVIOの脱毛を希望する人。
  2. 蓄熱式が適している人

    • 痛みに弱い人や敏感肌の人。
    • 日焼け肌や色黒肌、産毛の脱毛を希望する人。
    • 継続的に通える環境がある人。

美容面での共通点

  • 毛を減らすことで毛穴が目立たなくなり、肌の質感が向上する。
  • 毛の再生を抑制することで、肌荒れや炎症を予防。
  • ムダ毛処理が不要になることで、肌の摩擦や剃刀負けによるトラブルを防ぐ。

医療脱毛を選ぶ際には、自分の肌質や毛質、希望する効果や施術後のダウンタイムの許容度を考慮して、適切な方式を選択することが大切です。また、専門のクリニックでのカウンセリングで詳しく相談することで、最適な脱毛プランを見つけることができます。

 

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