妊娠中はホルモンバランスが大きく変化し、肌や体質にさまざまな影響を及ぼします。医療脱毛は基本的に妊娠中の施術を推奨しておらず、多くのクリニックでは施術を断るのが一般的です。
その理由やリスクについて、美容医療の観点から詳しく解説します。

  1. 妊娠中に医療脱毛が推奨されない理由

妊娠中の医療脱毛が避けられる主な理由は、ホルモンバランスの変化による影響や安全性の問題があるためです。

① ホルモンバランスの変化により脱毛効果が不安定

妊娠中は、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンが増加し、以下のような変化が起こります。

  • 体毛が一時的に増える
  • 毛周期が変化し、脱毛の効果が不安定になる
  • 産後に再びホルモンバランスが変化し、脱毛しても新たな毛が生えてくる可能性が高い

つまり、妊娠中に脱毛を受けても十分な効果が得られず、産後に再施術が必要になる可能性が高いため、妊娠中の脱毛は非推奨とされています。

② 妊娠中の肌は敏感になり、レーザー照射によるトラブルが起こりやすい

妊娠中は、肌のバリア機能が低下し、乾燥や色素沈着(シミ・くすみ)を起こしやすくなるため、レーザーによる刺激が普段より強く感じる可能性があります。

  • レーザーの刺激で肌荒れや炎症が起こる
  • メラニン生成が活発になり、色素沈着(シミ)ができやすい
  • 敏感肌になっているため、施術後の赤みやヒリつきが強く出る可能性がある

特に、顔やVIOの脱毛はメラニンが多い部位なので、妊娠中の肌ダメージリスクが高いとされています。

③ 妊娠中の痛みやストレスが胎児に影響を与える可能性

医療脱毛のレーザーは、強い熱エネルギーを肌に照射するため、施術時に痛みを感じることがあります。 妊娠中は特にホルモンの影響で痛みを敏感に感じやすくなり、強いストレスにつながる可能性があります。

  • 強い痛み → 自律神経が乱れ、血圧の変動を引き起こす
  • ストレスホルモン(コルチゾール)が増加 → 胎児の発育に悪影響を与える可能性

特にお腹や腰に力が入ると、お腹の張りを引き起こすことがあるため、妊娠中のストレスや痛みのリスクは避けるべきとされています。

④ 施術時の体勢が妊婦に負担をかける

医療脱毛では、長時間仰向けやうつ伏せの姿勢をとる必要があるため、妊娠中の体への負担が大きくなります。

  • お腹が大きくなると仰向けの姿勢が苦しくなる
  • VIOや脚の脱毛では、足を開いた姿勢が長く続き、腰痛や血流の悪化につながる
  • 妊娠後期では「仰臥位低血圧症候群」のリスクがある
    • 仰向けの姿勢で子宮が大きな血管(下大静脈)を圧迫し、血圧低下やめまいを引き起こす

このようなリスクがあるため、多くのクリニックでは妊娠中の脱毛を控えるように指導しています。

⑤ レーザーが胎児に影響を与えることはないが、科学的根拠が不足

医療脱毛のレーザーは、皮膚の浅い部分(毛根)に作用するため、胎児に直接的な影響を与えることはないとされています。

しかし、妊娠中の女性を対象にしたレーザー脱毛の安全性に関する医学的な研究データは不足しており、「万が一のリスクを避けるため、妊娠中の脱毛は控えるべき」というのが一般的な医療機関の方針です。

  1. 産後の医療脱毛はいつから可能か?

① 産後すぐの脱毛は避けるべき

出産後も、しばらくの間はホルモンバランスが乱れやすく、脱毛効果が安定しないことがあります。また、授乳中は肌が敏感で乾燥しやすいため、レーザーによる刺激で肌荒れを起こす可能性があります。

② 産後の医療脱毛再開の目安

産後6ヶ月〜1年が目安とされています。特に以下の条件を満たしているか確認しましょう。

  • 生理が再開し、ホルモンバランスが落ち着いている
  • 産後の肌トラブル(乾燥・色素沈着など)が改善している
  • 授乳が終わり、体調が安定している

特に、授乳中のホルモンの影響で、肌が敏感な場合は医師と相談しながら進めることが重要です。

  1. 妊娠中にできるムダ毛ケア

妊娠中に脱毛ができない場合でも、以下の方法でムダ毛ケアを行うことが可能です。

① 電気シェーバーの使用

  • 肌に優しい電動シェーバーを使用すると、肌ダメージを最小限に抑えながらムダ毛処理が可能
  • VIOやデリケートゾーンの自己処理には特におすすめ

② 保湿ケアを徹底

  • 妊娠中は肌が乾燥しやすいため、ムダ毛処理後はしっかり保湿をすることで肌トラブルを防ぐ。

③ 産後に向けて脱毛の計画を立てる

  • 産後いつから脱毛を再開できるかクリニックに相談し、プランを決めておくとスムーズ
  1. まとめ

妊娠中の医療脱毛は避けるべき理由

ホルモンバランスの変化により脱毛効果が不安定になる
妊娠中の肌は敏感で、炎症や色素沈着のリスクが高い
痛みやストレスが胎児に影響を与える可能性がある
施術時の体勢が妊婦に負担をかける
レーザーの安全性に関する医学的データが不足している

💡 妊娠中のムダ毛処理は、電気シェーバーなど肌に優しい方法を選び、産後の脱毛再開を計画するのがベスト

妊娠中に医療脱毛を検討している方は、必ず医師や専門クリニックに相談し、無理のない方法を選びましょう!

 

 

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