稗粒腫(はいりゅうしゅ)は、皮膚に小さな白いまたは黄色のしこりができる良性の皮膚疾患です。これらのしこりは角質(ケラチン)が皮膚の下に閉じ込められることによって形成されます。稗粒腫は特に顔、特に目の周りや頬に多く見られますが、他の部位にも発生することがあります。
稗粒腫の特徴
見た目:
- 小さな白または黄色のしこりで、通常は1~2ミリメートル程度の大きさです。
- 表面は滑らかで硬く、通常は一つずつ現れますが、複数同時に発生することもあります。
痛みやかゆみ:
- 稗粒腫自体は通常無痛で、かゆみも伴わないことがほとんどです。
位置:
- 顔の特に目の周り、頬、額に多く見られますが、体の他の部位にも発生することがあります。
稗粒腫の原因
角質の蓄積:
- 角質が皮膚の下に閉じ込められることが主な原因です。角質は皮膚の外層のタンパク質であり、通常は自然に剥がれ落ちますが、稗粒腫ではそれが皮膚の中に残ってしまいます。
外傷や損傷:
- 皮膚の損傷、例えば火傷や摩擦、過度の日焼けなどが引き金となることがあります。
スキンケア製品:
- 一部のスキンケア製品や化粧品が毛穴を詰まらせ、稗粒腫の形成を促進することがあります。
遺伝的要因:
- 家族歴がある場合、稗粒腫が発生しやすいことがあります。
診断
- 視診:
- 視診で診断することが一般的です。稗粒腫はその特徴的な見た目から比較的簡単に診断されます。
治療
自然消失:
- 稗粒腫は自然に消えることもあり、特に治療を必要としない場合があります。
除去手術:
- 除去手術が可能です。小さな切開を加えて内容物を取り出す方法が一般的です。
- 無菌環境で行われるため、感染のリスクが少なく、傷跡もほとんど残りません。
レーザー治療:
- レーザー治療により、稗粒腫を除去する方法もあります。
ケミカルピーリング:
- 軽度の化学剥離(ケミカルピーリング)により、皮膚の表面を滑らかにし、稗粒腫を除去することがあります。
レチノイドクリーム:
- ビタミンA誘導体のレチノイドクリームが、稗粒腫の治療や予防に役立つ場合があります。
予防と日常生活での注意点
適切なスキンケア:
- 過度に油分を含む製品や、毛穴を詰まらせる可能性のある製品の使用を避けることが推奨されます。
定期的な角質ケア:
- 定期的に角質除去を行うことで、毛穴が詰まるのを防ぐことができます。
皮膚の保護:
- 過度の日焼けや外傷を避け、皮膚を保護することが重要です。
稗粒腫は一般的には無害ですが、見た目や不快感が気になる場合は、クリニックへの受診をお勧めします。
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