軟性線維腫(なんせいせんいしゅ、英: Soft Fibroma)は、皮膚に発生する良性の腫瘍で、柔らかく、通常は首、腋の下、まぶた、鼠蹊部などの皮膚のしわや摩擦が多い部位に現れます。一般的には皮膚の色と同じか少し濃い色をしており、柔らかく、触ると動きやすい小さな突起物として現れます。

軟性線維腫の特徴

  1. 見た目:

    • 小さな柔らかい突起物で、皮膚の色と同じか、わずかに濃い色をしています。
    • 大きさは数ミリメートルから数センチメートルまでさまざまです。
    • 通常は茎があり、皮膚からぶら下がっているように見えます。
  2. 触感:

    • 柔らかく、触ると簡単に動きます。
  3. 位置:

    • 首、腋の下、まぶた、鼠蹊部、胸の下など、皮膚のしわや摩擦が多い部位に多く見られます。
  4. 痛みや症状:

    • 通常は無痛で、かゆみや不快感を伴わないことがほとんどですが、摩擦や圧迫によって炎症や痛みが生じることがあります。

軟性線維腫の原因

  1. 遺伝的要因:

    • 家族歴がある場合、軟性線維腫が発生しやすいことがあります。
  2. 肥満:

    • 肥満の人に多く見られる傾向があります。
  3. 妊娠:

    • 妊娠中にホルモンの変化によって発生することがあります。
  4. 加齢:

    • 加齢とともに発生頻度が高くなります。
  5. 摩擦:

    • 皮膚の摩擦や圧迫が原因で発生することがあります。

診断

  1. 視診と触診:

    • 視診と触診で診断します。軟性線維腫はその特徴的な見た目から比較的簡単に診断されます。
  2. 生検:

    • まれに、他の皮膚疾患との区別が必要な場合、生検を行って組織の一部を取り、顕微鏡で調べることがあります。

治療

軟性線維腫は通常、無害で治療の必要はありませんが、見た目が気になる場合や不快感がある場合、以下の方法で除去が可能です。

  1. 切除手術:

    • 小さな切開を加えて軟性線維腫を外科的に切除します。局所麻酔下で行われ、比較的簡単な手術です。
  2. 電気焼灼(エレクトロカウタリー):

    • 高周波電流を用いて、軟性線維腫を焼き切る方法です。
  3. 冷凍療法(クリオセラピー):

    • 液体窒素を用いて軟性線維腫を凍結させ、除去します。
  4. レーザー治療:

    • 炭酸ガスレーザーやパルスダイレーザーを使用して、軟性線維腫を蒸散させる方法です。

日常生活での注意点

  1. 適切なスキンケア:

    • 皮膚の摩擦を減らし、適度な洗浄と保湿を心がけることが重要です。
  2. 定期的な皮膚のチェック:

    • 新しい突起物が現れたり、既存の突起物が変化した場合は、クリニックでの相談することが重要です。
  3. 健康的な生活習慣:

    • 健康的な食事や適度な運動を心がけることが、皮膚の健康維持に役立ちます。

軟性線維腫は一般的には無害で、癌化することはほとんどありませんが、見た目や不快感が気になる場合や、他の皮膚疾患との鑑別が必要な場合は、クリニックへの受診をお勧めします。

 

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