SPF(Sun Protection Factor)は、日焼け止めの製品に表示される紫外線防御指数で、主にUVB(紫外線B波)から肌を守るための指標です。UVBは、肌に赤みや炎症を引き起こす日焼け(サンバーン)の原因となり、長期的には皮膚がん光老化のリスクを高めることが知られています。

SPFの意味

SPFは、紫外線を浴びた際に日焼けが起こるまでの時間何倍に延長できるかを示します。例えば、通常の日差しで20分ほどで日焼けが始まる人が、SPF30の日焼け止めを使用した場合、日焼けが始まるまでの時間を30倍(600分=10時間)延ばす効果が期待できるという計算になります。

  • SPF30: 日焼けまでの時間を30倍延ばす
  • SPF50: 日焼けまでの時間を50倍延ばす

SPFの選び方

SPF値が高いほど、UVBから肌を守る効果が強力ですが、以下のようなポイントを考慮して選ぶことが大切です。

  1. 日常生活での使用: 通常の外出や買い物、オフィスワークなどの日常生活では、SPF15〜30程度で十分です。

  2. 屋外での活動やスポーツ: 長時間の外出や海水浴、山登り、スポーツをする場合は、SPF30〜50を選ぶと良いでしょう。

  3. 敏感肌や乾燥肌の人: 高SPFの製品は肌への負担が大きくなることもあるため、肌が敏感な場合はSPF30以下を選び、こまめに塗り直すことが推奨されます。

SPF値と防御率

SPF値は数字で表示されますが、その効果の違いは劇的ではありません。

  • SPF15: UVBを**93%**ブロック
  • SPF30: UVBを**97%**ブロック
  • SPF50: UVBを**98%**ブロック

SPF値が高くなるほどUVBを防ぐ効果はありますが、SPF30とSPF50の差はほんのわずかです。また、高いSPFの製品でも、こまめに塗り直さないと効果が持続しないため、適切な頻度で再塗布が必要です。

日焼け止めの塗り方

  • 十分な量を塗る: 日焼け止めの効果を最大限に引き出すためには、顔全体で500円玉大の量を目安に塗ることが推奨されます。
  • 塗り直し: 特に汗をかいたり、タオルで拭いた後は、日焼け止めが取れてしまうので、2~3時間ごとに塗り直すことが重要です。

日焼け止めのPA値とは

SPFはUVB(サンバーンを引き起こす紫外線)に対する防御力を表しますが、もう一つの指標であるPA値は、UVA(紫外線A波)に対する防御力を示します。UVAは、肌の奥深くに浸透してシミやしわの原因となり、長期的には光老化皮膚がんのリスクを高めます。

  • PA+: 効果がある
  • PA++: 比較的効果がある
  • PA+++: 十分に効果がある
  • PA++++: 非常に効果がある

日焼け止めを選ぶ際は、SPF値とPA値の両方を確認することが重要です。

SPFとPAの組み合わせ

  • 日常生活: SPF15〜30、PA++〜+++で十分。
  • レジャーやスポーツ、アウトドア: SPF50、PA++++の高いものが推奨されます。

日焼け止めの種類

  • 化学的な日焼け止め(紫外線吸収剤): 紫外線を吸収し、熱エネルギーに変換して放出するタイプ。透明感があり、べたつきにくいですが、敏感肌の人には刺激が強いことがあります。

  • 物理的な日焼け止め(紫外線散乱剤): 紫外線を物理的に反射することで防御するタイプ。主に酸化チタン酸化亜鉛が使われており、敏感肌にも優しいですが、白浮きしやすいことがあります。

使用上の注意点

  • しっかり塗る: SPFの効果を得るには、適量をしっかり塗布する必要があります。
  • 定期的に塗り直す: 日焼け止めは汗や皮脂、摩擦で落ちるため、長時間外にいる場合はこまめに塗り直すことが必要です。
  • 保湿ケアをする: 日焼け止めの成分が肌を乾燥させることがあるため、日焼け止め使用後はしっかりと保湿ケアを行うことが重要です。

SPFとPAの両方を考慮し、使用シーンに応じた日焼け止めを選ぶことで、効果的な紫外線対策が可能です。

 

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