ケロイド治療におけるケナコルト(Kenacort)注射は、炎症を抑え、過剰なコラーゲン生成を抑制することで、ケロイドや肥厚性瘢痕の症状を軽減するために用いられる局所ステロイド注射です。ケナコルトは、ケロイド組織に直接注射され、数回にわたり定期的に投与することで、瘢痕の柔らかさや平坦化を促進します。
ケナコルト注射の作用メカニズム
炎症の抑制
- ケロイドは体内の免疫反応によって炎症が続き、肥厚することで形成されます。ケナコルトに含まれるトリアムシノロンアセトニドは強力な抗炎症作用を持ち、免疫反応を抑制し、瘢痕内部の炎症を緩和します。
コラーゲン生成の抑制
- ステロイドの作用により、過剰に生成されるコラーゲンが抑制され、瘢痕が成長するのを防ぎます。このため、ケロイドが平坦になり、さらに痛みやかゆみが軽減されることが期待されます。
血管収縮効果
- ケロイド組織内の血管収縮を促し、酸素や栄養がケロイド組織に供給されるのを抑制します。これにより、ケロイドの肥大が防がれます。
ケナコルト注射の頻度と施術
- 頻度: 3~4週間に一度のペースで数回行うことが一般的です。ケロイドの大きさや厚み、場所によって異なりますが、治療は数か月にわたることが多いです。
- 施術中の痛み: 注射は多少の痛みを伴いますが、必要に応じて局所麻酔が用いられることもあります。
副作用とリスク
- 皮膚の萎縮: ステロイドの作用により、注射部位の皮膚が薄くなることがあります。
- 色素沈着や色素脱失: 注射部位が白くなる(色素が失われる)ことや、逆に色が濃くなることが報告されています。
- その他の副作用: 痛み、しこり、感染なども稀に発生することがあります。医師の指導の下で、リスクを把握した上で治療を行うことが重要です。
他の治療法との併用
ケナコルト注射は、シリコンシート、圧迫療法、レーザー治療といった他のケロイド治療法と組み合わせることで、より高い効果が得られる場合があります。
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