伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)**は、皮膚に小さな水イボができるウイルス感染症です。主にポックスウイルス科の一種、伝染性軟属腫ウイルス(MCV)が原因となって発症し、接触感染によって広がります。多くは無害ですが、日常生活における感染予防や早期治療が推奨されることもあります。
症状の詳細
- 見た目: 2~5mm程度の半球状の小さな水イボが皮膚にできるのが特徴です。表面は滑らかで、肌色からやや白っぽい色、またはピンク色をしています。中央部分がくぼんでいることが多く、内側にはウイルスを含む白い物質が詰まっています。
- 分布: 軟属腫は、腕や脚、体幹、顔などの皮膚同士がよく触れる部位に現れますが、手や足にも広がることがあります。
- かゆみ: かゆみが伴うことがあり、引っ掻くことで他の部位にウイルスが広がり、数が増える可能性があります。
感染の仕組みと原因
伝染性軟属腫ウイルスは、接触感染によって皮膚の小さな傷口などから侵入します。以下のような経路で感染が広がります:
- 直接接触: 感染者の皮膚に触れることで感染することが多いです。
- 間接接触: タオルや衣服を介しても感染するため、家族内での共用物にも注意が必要です。
- 湿気の多い環境: プールや公衆浴場など、湿った環境はウイルスが広がりやすいため、感染しやすい場所とされています。
治療法
伝染性軟属腫は一般的に数か月から2年程度で自然に消えることが多いですが、拡大を防ぐために治療を行うこともあります。
- 摘除: ピンセットで一つずつ取り除く方法です。即効性がありますが、痛みを伴うため、特に小児では難しい場合もあります。
- 凍結療法: 液体窒素で患部を凍結し、皮膚を壊死させる方法です。数回の治療が必要な場合もあります。
- 塗り薬: イソプロピルメチルフェノールなどの外用薬が処方されることがあります。かゆみや痛みを伴わないため、子供には好まれる方法です。
予防策
- タオルや衣服の共用を避ける: 他人と共用することでウイルスが広がるため、注意が必要です。
- 定期的な手洗い: 感染予防には、外出後や水場を利用した後の手洗いが効果的です。
- 皮膚を清潔に保つ: 特に傷口や乾燥した部分がある場合、保湿を行うことで皮膚のバリア機能を保つことができます。
備考
伝染性軟属腫は良性疾患で、通常は自然に治癒しますが、症状がひどい場合や美観に関わる場合は治療が推奨されます。また、他の皮膚疾患との区別が難しい場合もあるため、皮膚科での診断を受けることが勧められます。
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