医療脱毛では、毛周期を理解することが効果的な脱毛治療を行う上で重要です。毛周期とは、毛が成長して抜け落ちるまでのサイクルを指し、それぞれのステージが脱毛効果に大きく関与します。美容医療の観点から、毛周期と脱毛効果の関係について詳細に説明します。

  1. 毛周期の3つのステージ

① 成長期(Anagen phase)

  • 毛の特徴:毛母細胞が活発に分裂し、毛が太く長く成長している状態。
  • 毛根の状態:毛根が皮膚の奥深くにあり、メラニン色素が豊富に含まれる。
  • 脱毛効果
    成長期の毛は、レーザー脱毛のターゲットとなるメラニン量が多いため、最も効果的に破壊されます。医療脱毛はこの成長期の毛にアプローチすることが目的です。

② 退行期(Catagen phase)

  • 毛の特徴:毛母細胞の活動が停止し、毛が次第に成長を止める段階。
  • 毛根の状態:毛根が浅い位置に移動し、メラニン量が減少。
  • 脱毛効果
    退行期の毛はレーザーの影響を受けにくく、脱毛効果は限定的です。

③ 休止期(Telogen phase)

  • 毛の特徴:毛が完全に成長を止め、抜け落ちる準備が整っている状態。
  • 毛根の状態:毛乳頭との結合が弱く、メラニン量も少ない。
  • 脱毛効果
    休止期の毛はレーザーのエネルギーがほとんど届かないため、脱毛効果はほとんど期待できません。
  1. 毛周期と医療脱毛の仕組み

レーザー脱毛の原理

医療脱毛で使用されるレーザーは、毛のメラニン色素に反応し、光エネルギーを熱エネルギーに変換します。この熱が毛根部(毛乳頭や毛母細胞)や周囲の毛包幹細胞を破壊することで、毛の再生を防ぎます。

成長期の毛への作用

成長期の毛は、メラニン量が多く毛根が深くしっかりと存在しているため、レーザーエネルギーが効率的に伝わります。このため、脱毛施術は成長期の毛に最も効果的です。

  1. 毛周期と脱毛のタイミング

複数回の施術が必要な理由

  • 毛周期は体の部位ごとに異なり、成長期にある毛の割合は約20~30%とされています。
  • 一度の施術で照射できるのは、成長期にある毛のみです。
  • 他の退行期や休止期の毛が成長期に移行するタイミングを狙い、複数回の施術を行う必要があります。

施術間隔の目安

  • 顔の脱毛:2~4週間
    • 顔の毛周期は短く、成長期の毛が早く入れ替わるため、短い間隔で施術を行います。
  • 体の脱毛(脚、腕、背中など):6~8週間
    • 体の毛周期は長く、次の成長期に入る毛が増えるまで時間を置く必要があります。
  • VIO脱毛:6~8週間
    • デリケートゾーンの毛周期も体と同様に比較的長いため、一定の期間を空けて施術します。
  1. 医療脱毛と毛周期を考慮した効果的な治療計画

① 回数と効果

  • 5~10回程度が目安
    毛の密度が減少し、施術回数を重ねるごとに効果が実感できます。
  • 毛量や部位による差
    毛が太く濃い部位(脇、VIOなど)は比較的少ない回数で効果が得られます。一方で、産毛のように細い毛は多くの回数が必要になる場合があります。

② 毛周期を見極めた施術計画

適切な施術間隔を守ることで、成長期の毛に効果的にレーザーを照射できます。過度に間隔を空けると成長期を逃し、効果が減少する可能性があります。

  1. 毛周期が異なる要因

① 部位ごとの違い

  • :毛周期が短い(数週間~1か月)。
  • 頭髪:非常に長い毛周期(数年単位)。
  • 体毛:部位によって異なり、6か月程度が一般的。

② 年齢やホルモンの影響

  • 成長期の毛の割合や毛周期の長さは、加齢やホルモンバランスの変化により影響を受けます。

③ 個人差

  • 遺伝的要因や生活習慣も毛周期に影響を与えます。
  1. 毛周期を理解するメリット
  • 効果的な施術プラン:成長期をターゲットに適切な間隔で施術することで、最大限の効果を得られます。
  • 施術回数の削減:無駄な施術を避け、効率的に毛量を減らせます。
  • 期待値の調整:脱毛が一度では完了しない理由を理解し、現実的な目標を持てます。
  1. 毛周期を整える生活習慣

美容医療の効果を高めるために、以下の生活習慣を心がけることが大切です。

  • ホルモンバランスの維持:規則正しい生活や適度な運動。
  • 肌の保湿:健康な毛周期を保つため、肌を潤わせる。
  • 紫外線対策:毛周期を乱す原因となるため、日焼けを防ぐ。

まとめ

毛周期は医療脱毛の効果に直接的な影響を与えます。特に、成長期の毛に対してレーザーを照射することで最大の効果が得られます。複数回の施術を通じて、退行期や休止期の毛が成長期に移行するタイミングを狙い、効率的な脱毛を目指しましょう。毛周期を考慮した施術計画と適切な生活習慣の維持が、美容医療の成功の鍵となります。

 

 

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