- 背中脱毛が難しい理由
背中脱毛は医療脱毛の中でも特に難易度が高い部位とされており、他の部位と比べて施術回数が多くなることが一般的です。その理由を美容医療の視点から詳しく解説します。
1-1. 背中の毛の特徴
① 背中の毛は細くて薄い(産毛が多い)
- 背中の毛は、産毛(うぶげ)に近い細く薄い毛が多いため、レーザー脱毛の反応が弱く、効果が出にくい。
- 一般的なレーザー脱毛機(アレキサンドライトレーザーなど)は、メラニン(黒い色素)に反応して脱毛する仕組みだが、産毛にはメラニンが少ないため反応が弱い。
② 毛の密度が均一でない
- 背中の毛は、部位によって毛の密度や濃さがバラバラ。
- 肩甲骨周辺は毛が濃くなりやすいが、腰に近づくほど薄くなることが多い。
- 毛の濃さが不均一なため、レーザーの設定を調整しながら施術する必要がある。
1-2. 皮膚の特性
③ 背中の皮膚は皮脂腺が多く、ニキビができやすい
- 皮脂腺が多く、汗をかきやすい部位のため、毛穴に皮脂が詰まりやすい。
- ニキビや炎症があると施術ができないことがあり、肌状態によって施術のタイミングが左右される。
④ 角質が厚く、ターンオーバーが遅い
- 背中の皮膚は、顔や腕よりも角質層が厚いため、毛穴の生え変わり(ターンオーバー)が遅い。
- ターンオーバーが遅いと、レーザー照射によって毛が抜け落ちるまでに時間がかかる。
1-3. 施術の難しさ
⑤ 自分で手入れがしにくい
- 背中は自分で見えないため、施術前のシェービング(剃毛)が難しい。
- クリニックではシェービングサービスがあるが、剃り残しが多いと追加料金がかかる場合がある。
⑥ 照射漏れが起こりやすい
- 背中のカーブや骨の凸凹(肩甲骨や背骨)があるため、均一にレーザーを当てるのが難しい。
- 施術者の技術によって照射のムラが発生しやすく、十分な脱毛効果を得るには複数回の施術が必要。
⑦ 施術後のケアがしづらい
- 背中は自分で手が届きにくいため、施術後の保湿や日焼け対策が難しい。
- 保湿不足になると肌トラブル(乾燥・ニキビ・炎症)が起こりやすい。
- 背中脱毛を成功させるポイント
2-1. 適したレーザーの選択
レーザーの種類 | 波長(nm) | 特徴 | 背中脱毛への適性 |
アレキサンドライトレーザー | 755nm | メラニンに強く反応し、濃い毛に最適 | 産毛には効果が弱い |
ダイオードレーザー | 810nm | 産毛にも反応しやすく、痛みが少ない | 背中に適している |
YAGレーザー | 1064nm | 深い毛根にも作用し、日焼け肌にも対応可能 | 背中にはやや効果が弱い |
蓄熱式レーザー(SHR方式) | 810nm前後 | 低温でじわじわとバルジ領域を破壊 | 産毛に特に効果的 |
背中の産毛には、ダイオードレーザーや蓄熱式レーザー(SHR方式)が適している。
2-2. 施術前後のケア
① 施術前の準備
- シェービングは誰かに手伝ってもらうか、クリニックの剃毛サービスを利用する。
- ニキビや肌荒れがある場合は、施術が延期される可能性があるため、スキンケアを徹底する。
- 日焼けをしないようにUV対策を徹底(背中は意外と紫外線を浴びやすい)。
② 施術後のケア
- 保湿を徹底する(ヒアルロン酸・セラミド配合のローションが効果的)。
- 摩擦を避ける(背中にフィットしすぎる服やリュックを避ける)。
- シャワーのみで済ませ、施術当日は湯船・サウナ・激しい運動は控える。
2-3. 施術回数と脱毛完了の目安
回数 | 効果 |
1~2回 | まだ毛が生えてくるが、少し細くなる |
3~4回 | 生えてくる毛の量が減り、自己処理の頻度が減少 |
5~6回 | かなり毛が減り、背中がツルツルになり始める |
7~10回以上 | ほぼ永久脱毛の状態になる(産毛もほぼ消える) |
産毛が多い背中は、通常よりも回数が必要(7~10回以上)。
- まとめ
背中脱毛が難しい理由
- 産毛が多く、レーザーが反応しづらい
- 毛の密度が部位によって異なり、均一な脱毛が難しい
- 背中の皮膚は角質が厚く、毛の生え変わりが遅い
- 皮脂腺が多く、ニキビができやすいため施術を受けられないことがある
- 自分でシェービングやスキンケアをするのが難しい
- 照射漏れが起こりやすく、施術回数が多くなりがち
背中脱毛を成功させるポイント
- ダイオードレーザーや蓄熱式レーザーを選ぶと産毛に効果的
- 施術前のシェービングは誰かに手伝ってもらうか、クリニックの剃毛サービスを利用
- 施術後はしっかり保湿し、摩擦を避ける
- 7~10回以上の施術が必要になることを考慮する
背中脱毛は難易度が高いものの、適切なケアと施術を続ければツルツルの美しい背中を手に入れることが可能です。
眼瞼下垂、医療脱毛、シミ取り治療、たるみ治療をご検討の方は、豊中・千里中央にある「形成外科・美容皮膚科 とううちクリニック」へ是非お越しください
豊中・箕面・吹田の地域に密着したクリニック
茨木、高槻、池田、川西、大阪市内からもたくさんの患者様にご来院頂いています。