レーザー治療後の炎症性色素沈着(Post-Inflammatory Hyperpigmentation, PIH)は、多くの患者が経験する可能性のある副作用の一つです。特に肌の色が濃い方や、強めのレーザーを受けた方に起こりやすい傾向があります。患者様に適切な情報を提供し、安心して治療を継続できるようにすることが重要です。
PIHの原因
レーザー治療後に発生するPIHは、レーザーによる熱刺激や微細な炎症によってメラノサイトが活性化し、過剰なメラニンが生成されることで起こります。
- 肌質の影響:色素沈着しやすい肌(Fitzpatrickスキンタイプ III~VI)はPIHのリスクが高い
- レーザーの種類:アグレッシブなレーザー(CO2レーザー、フラクショナルレーザーなど)ほど炎症を起こしやすい
- アフターケア不足:紫外線対策や適切なスキンケアを怠ると悪化
PIHの予防策
患者様には、PIHを予防するための適切なアフターケアを指導しましょう。
1. 適切な紫外線対策
- 日焼け止め(SPF50+ / PA++++) を毎日使用し、こまめに塗り直す
- 外出時は 帽子やサングラス を活用し、日陰を意識する
- 室内でも 窓からの紫外線対策(UVカットフィルムなど) を推奨
2. 適切なスキンケア
- 刺激の少ない保湿剤(セラミド、ヒアルロン酸配合) で肌のバリア機能を維持
- 炎症を抑える ビタミンC誘導体、ナイアシンアミド 配合の化粧品を使用
- ハイドロキノンやトラネキサム酸 を含む美白剤は、医師の指導のもとで適切に使用
3. 炎症を最小限に抑える
- 治療後 48時間は刺激を避ける(熱いお風呂、摩擦、スクラブNG)
- 冷却パック を活用し、肌の赤みを早めに鎮める
- 必要に応じて ステロイド外用薬や抗炎症成分 を使用
PIHが発生した場合の対策
すでにPIHが発生してしまった場合、適切な治療を行うことで改善が期待できます。
1. 外用薬による治療
- ハイドロキノン(2~4%):メラニンの生成を抑える(ただし長期使用に注意)
- トレチノイン(0.025~0.1%):ターンオーバー促進(赤みや皮むけが出る場合あり)
- トラネキサム酸:メラノサイトの活性化を抑制
- ビタミンC誘導体:抗酸化作用でメラニンを還元
2. 内服薬による治療
- トラネキサム酸(750~1500mg/日):メラニン産生を抑制
- ビタミンC(500~2000mg/日):メラニン還元作用
- L-システイン(240~500mg/日):ターンオーバー促進
3. レーザー・光治療
- Qスイッチレーザー(低出力):PIHのメラニンを分解
- IPL(フォトフェイシャル):穏やかに色素沈着を改善
- ピコレーザー:メラニンを細かく破壊し、早期の改善を促す
ただし、PIHの治療目的で強いレーザーを使用すると、かえって悪化することがあるため、慎重な設定が必要です。
患者へのアドバイス
- PIHは 時間とともに自然に改善 することが多い(通常3~6ヶ月程度)
- 焦らず継続的なケアが重要
- 悪化を防ぐために、自己判断で強い美白剤やピーリングを行わない
- 何か異変を感じた場合は、すぐにクリニックに相談 する
患者様に適切なケアを行っていただくことで、レーザー治療後のPIHを最小限に抑え、美しい肌を維持することができます。
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