肝斑の治療では、レーザーや光治療(IPLなど)が効果的な場合もありますが、間違ったアプローチをするとかえって悪化することがあります。患者様に正しい知識を提供し、安全に治療を受けていただくために、以下のポイントを詳しく説明します。
1. 肝斑の特性を理解する
肝斑は、ホルモンバランスや炎症、紫外線などが関与する色素沈着疾患です。特に、「炎症後色素沈着」を起こしやすいため、刺激の強い治療を行うと逆に濃くなる可能性があります。
2. 光治療が肝斑を悪化させるリスク
(1) 強いエネルギーが刺激となる
IPLやレーザーはメラニンに反応しやすいため、過度なエネルギーを与えるとメラノサイトを活性化させ、色素沈着が悪化することがあります。
(2) 炎症によるメラニン産生
肝斑のある肌は敏感で、刺激に対して過剰に反応しやすいです。光治療によるわずかな炎症でも、メラニンの生成が促進される可能性があります。
3. 肝斑を悪化させない光治療のポイント
(1) 低出力・適切なパラメータで照射
IPL(フォトフェイシャル)
→ 強い出力は避け、低フルエンス(弱いエネルギー)で穏やかに照射する。
→ 使用する波長は肝斑の深さに適したもの(例えば560〜600nm)を選択。
→ ロングパルスの設定で刺激を抑える。レーザー(ピコトーニングやQスイッチヤグレーザー)
→ ピコ秒レーザーのピコトーニング(低出力・回数を重ねる)が推奨される。
→ Qスイッチヤグレーザーの場合は低出力(1.0J/cm²以下)でレーザートーニングを行う。
(2) 光治療前のスキンコンディショニング
光治療の効果を最大化し、副作用を防ぐために、以下のような前処置を推奨します。
- トラネキサム酸の内服(メラノサイトの活性を抑える)
- ハイドロキノン・ナイアシンアミドなどの美白剤(メラニンの産生を抑制)
- ビタミンC誘導体やレチノール(肌のターンオーバーを整える)
(3) 施術後の徹底したアフターケア
光治療後の適切なアフターケアが、肝斑悪化を防ぐ鍵となります。
紫外線対策の徹底
- SPF50+ PA++++の日焼け止めを毎日使用
- 日傘・帽子・サングラスなどの物理的な防御
- 屋内でもUV対策(ブルーライトカットなど)
炎症を抑えるスキンケア
- 施術後は**刺激の少ない保湿剤(セラミド・ヒアルロン酸)**を使用
- 炎症を抑えるために、ステロイド軟膏や抗炎症成分を短期間使用することも有効
- 強いマッサージや摩擦を避ける
4. 光治療と併用できる肝斑治療
光治療単独では肝斑の治療が難しいこともあるため、以下の治療を組み合わせることでより効果的な改善が期待できます。
治療法 | 期待できる効果 |
---|---|
トラネキサム酸(内服・外用) | メラノサイトの活性化を抑制 |
ハイドロキノン・美白剤 | メラニンの生成を抑え、肝斑を薄くする |
ケミカルピーリング(マイルド) | 角質を除去し、ターンオーバーを促進 |
イオン導入(ビタミンC・トラネキサム酸) | 肌の深部まで美白成分を浸透させる |
内服(ビタミンC・E・L-システイン) | 抗酸化作用でメラニン生成を抑える |
5. まとめ
肝斑の治療には慎重なアプローチが必要であり、光治療を行う場合は低出力で刺激を抑えつつ、スキンケアや内服治療と組み合わせることが重要です。また、患者様自身にも紫外線対策やスキンケアの徹底をお願いし、長期的に安定した治療計画を立てることが肝斑の改善につながります。
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