―見た目より奥が深い、粉瘤の正体―
皮膚の下に「しこり」ができたとき、それが粉瘤(ふんりゅう)だったという経験をお持ちの方も多いかもしれません。「ニキビのように見えるけれど、なかなか治らない」「押すと白いものが出てくる」など、気になるその中身…。今回は、粉瘤の中身が一体何でできているのか、形成外科・美容皮膚科の視点から解説します。
■ 粉瘤とは?
粉瘤(アテローム)は、皮膚の下に袋状の構造(嚢胞)ができ、その中に角質や皮脂がたまった良性の腫瘍です。医学的には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」とも呼ばれます。
■ 中身の正体は「古い角質と皮脂」
粉瘤の中に詰まっているのは、以下のようなものです:
角質(ケラチン)
→ 皮膚表面に自然にできるタンパク質。通常は垢として排出されますが、粉瘤の中では袋に閉じ込められて蓄積します。皮脂
→ 皮脂腺から分泌される脂分。時間とともに酸化して、特有のにおいを放つことも。
この混ざり合った内容物は、白〜黄褐色で、チーズのような見た目や臭いをしていることが多いです。破れたり押し出されたりすると、内容物が外に出てきます。
■ なぜ中身がたまるのか?
粉瘤は、毛穴の一部(表皮)が内側に入り込み、袋状に成長していくことで生じます。その袋の中で、通常なら皮膚表面に排出されるはずの角質が排出されず、閉じ込められていくのです。
■ 押し出すと治る?いいえ、再発します
粉瘤の中身を出せば一時的にしこりは小さくなりますが、袋(嚢胞)が残っている限り再発します。内容物だけを取り除いても、袋が残っていればまた中身がたまってしまうのです。
■ 形成外科的な治療が根治への近道
当院では、形成外科的に袋ごときれいに取り除く治療を行っています。状態に応じて切開法やくり抜き法などを選択し、傷跡にも配慮しながら治療を進めます。美容皮膚科的な視点で、仕上がりの美しさも大切にしています。
■ まとめ:気になるしこりは早めの受診を
粉瘤の中身は「ただの角質と皮脂」ですが、炎症や感染を起こすと腫れや痛み、においの原因にもなります。気になるしこりがある方は、自己判断せず、早めの受診をおすすめします。
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