粉瘤(アテローム)は、皮膚の下に袋状の構造(嚢腫)ができ、その中に角質や皮脂がたまる良性のしこりです。通常はゆっくりと大きくなるだけですが、細菌感染を起こすと急速に腫れ、強い痛みや赤みを伴います。この状態を粉瘤の炎症性腫脹または感染性粉瘤と呼びます。
応急処置としての「切開排膿」とは
感染が強く、腫れや痛みが激しい場合、まず行われるのが切開排膿(インシジョン・ドレナージ)です。
これは、局所麻酔を行った上で皮膚を小さく切開し、内部にたまった膿を外に出す処置です。膿の圧迫による痛みを和らげ、炎症を鎮めることが目的です。
切開排膿を行うタイミング
以下のような場合、応急的に切開排膿が検討されます。
腫れが急速に進行し、ズキズキする強い痛みがある
膿がたまり、皮膚表面が熱を持ち赤くなっている
発熱や倦怠感など全身症状を伴う
膿が自然には排出されにくい部位(顔、耳の周囲、背中など)
応急処置である理由
切開排膿はあくまで膿を出して炎症を和らげる応急処置であり、粉瘤の根本治療ではありません。
粉瘤の袋(嚢腫壁)は残ってしまうため、炎症が落ち着いた後に改めて全摘出手術を行わなければ再発する可能性が高いです。
形成外科・美容皮膚科で行うメリット
顔や首など傷跡を目立たせたくない部位にも配慮した切開法
感染の状態や膿の広がりを確認しながら、必要最小限の処置
炎症が落ち着いた後、傷跡や皮膚の仕上がりを考慮した再発予防手術が可能
自宅で潰すのは危険
自分で針や手で潰すと、感染が広がり蜂窩織炎や瘢痕の原因になります。必ず医療機関での処置を受けましょう。
まとめ
粉瘤が急に腫れて痛みが強い場合、切開排膿は痛みを和らげ炎症を抑えるための大切な応急処置です。しかし、根本的な治療ではないため、炎症が落ち着いた段階で袋ごと取り除く手術を受けることが再発防止の鍵となります。形成外科・美容皮膚科では、機能と見た目の両方に配慮した治療をご提案します。
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