「ニキビ」は日本人の90%以上が経験する皮膚病です
ニキビ(尋常性ざ瘡)について
「ニキビ」は主に思春期以降に見られ、日本人の90%以上が経験する皮膚病です。
昔は、病気としての認識は低く軽視されがちでした。
しかし最近は治療方法が進み、早期から医療機関で治療することによって、ニキビを治しつつ、ニキビができにくいお肌へと導くことができるようになっています。
「ニキビ」は治療する時代です。気になる「ニキビ」があれば、一度クリニックへの受診をお勧めします。
主な治療方法
●外用薬(保険適用)
- ディフェリンゲル(アダパレン)
- ベピオゲル(過酸化ベンゾイル)
- デュアック配合ゲル(過酸化ベンゾイル+クリンダマイシン抗生剤)
- エピデュオゲル(アダパレン+過酸化ベンゾイル)
●ニキビ治療は保険診療が基本です。
ニキビ治療は保険診療が基本です。しかし保険で診療できる範囲内の治療では、なかなかニキビの改善が乏しい方やニキビ跡が気になる方の場合、自費診療での「ニキビ・ニキビ跡」治療も行っています。
ニキビの原因
ニキビの原因は「毛穴が皮脂で詰まる」ことから始まります。
皮脂で詰まった毛穴はアクネ菌の増殖を来し、ニキビを悪化させていきます。
毛穴が詰まってしまう原因は、大きく分けると2つあります。
●皮脂が過剰に分泌される
排出処理能力を超える皮脂分泌が生じると、毛穴は詰まってしまいます。
皮脂分泌が増える原因の1つは、男性ホルモンです。
男性ホルモンが増える主な原因は下記で、その他食生活の乱れによっても、皮脂分泌が増加します。
思春期
第二次成長期は、男性ホルモンが急激に増えます。20歳前後でホルモンバランスが安定します。
ストレス
強いストレスや慢性的なストレスがかかると、男性ホルモンが過剰分泌されます。
睡眠不足
睡眠不足になると交感神経優位になり、男性ホルモンが分泌されます。
黄体ホルモン(女性ホルモンの1つ)
生理前になると黄体ホルモン優位になり、男性ホルモンと同様に皮脂分泌を促進します。
●毛穴の周りの皮膚の角化が過剰になる。
皮膚の角質が分厚くなると、皮脂の出口を塞いでしまい、毛穴が詰まる原因となります。
ターンオーバーの乱れやバリア機能の低下によって、角質が分厚くなります。
ニキビの種類
●白ニキビ
皮脂が毛穴に詰まった状態
●黒ニキビ
白ニキビの毛穴が開き、酸化された皮脂によって黒く見える
●赤ニキビ
白ニキビが炎症を起こした状態
毛穴が詰まり皮脂がたまった状態では、アクネ菌が増加し、炎症を引き起こします。
洗顔
正しい洗顔を行うことで、肌を清潔に保ち、適度な状態に皮脂をコントロールすることで、にきびの改善につながります。
1日に何度も洗顔したり、乾燥肌の人がにきび用の皮脂を取るタイプの洗顔料を使用すると、皮脂が取れすぎて肌が乾燥し、かえってにきびが悪化することがあります。
洗顔料を用いた洗顔は朝晩の2回、自分の肌質にあった洗顔料を選んで行い、洗ったあとは小鼻のわきや髪の毛の生え際などにすすぎ残しがないよう、ぬるま湯で十分に汚れを含んだ泡や洗顔料を洗い流してください。