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脂肪腫

脂肪腫はその病名からも解るように脂肪のかたまりです。

脂肪腫とは

脂肪腫はその病名からも解るように脂肪のかたまりです。

通常は痛みを伴うことはありません。表面は通常の肌の色をしており、少し弾力のある柔らかいしこりを皮膚の下に触れます。
ゆっくりとですが、大きくなる傾向があります。
下の図のように皮下脂肪の深さで、被膜に覆われた状態で存在します。被膜によって周囲組織と分けられており、皮膚表面から指で触ると、できものが動くのを感じ取ることができます。
稀に筋肉の中にできたり、筋肉の下にできたりすることもあります。診察して必要があれば、総合病院などで画像撮影を行って頂くことがあります。

脂肪腫とは

治療について

良性の腫瘍なので、内臓に転移して命に関わるようなことはありません。そのため、治療せずに放置してもよいですが、徐々に大きくなり目立つようになります。
また、大きくなると場所によっては押さえた時に痛みを生じることもあります。
あまり大きくなってから治療すると、手術の傷跡は長くなり、手術に伴うリスクも大きくなりますので、ある程度の大きさに達したものは治療することをお勧めします。
再発しないように完全に治すためには、腫瘍を摘出する必要があります。
注射器で脂肪のかたまりを吸って取り出すことはできません。

手術

  1. 局所麻酔を行ってから手術を行います。
  2. 腫瘍(できもの)直上に、傷跡が目立ちにくい方向に皮膚を切開します。
    (通常は腫瘍の直径よりも短い皮膚切開を行います)
  3. 腫瘍を周囲組織から剥離して、摘出します。
  4. メスで切った皮膚を丁寧に縫合します(皮膚に優しい細い糸を使用)。
手術

悪性の脂肪腫(脂肪肉腫)

脂肪腫は、治療せずに放置しても悪性化することはほとんどありません。
ただし、脂肪腫を摘出後に、病理検査によって悪性の脂肪肉腫と判明するケースも稀にあります。

悪性の脂肪腫(脂肪肉腫)の特徴
  • できものの大きさが5cm以上ある
  • 筋肉内や筋肉下などの深部発生
  • 触った感じが固い
  • 可動性が悪い(指で触ったときに、できものが動かない)

上記などの特徴があります。
上記が当てはまっても必ずしも悪性というわけではありませんが、精査する必要はありますので、クリニックの受診をお勧めします。

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