逆まつげは睫毛(まつげ)が何らかの原因で角膜(くろめ)に接触した状態をいいます。
「逆まつげ」は医学用語では内反症と呼ばれます。
睫毛(まつげ)が何らかの原因で角膜(くろめ)に接触した状態をいいます。
目がコロコロする、目が痛い、涙が出る、目やにが出るなどの症状があります。
『逆まつげ』の分類
3つに分類することができます。
- (1)睫毛乱生(しょうもうらんせい)
- (2)睫毛内反症(しょうもうないはんしょう)
- (3)眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)
(1)睫毛乱生(しょうもうらんせい)
まぶたの向きは正常で、何本かの睫毛(まつげ)だけが眼球に向かって生えている状態をいいます。
(2)睫毛内反症(しょうもうないはんしょう)
まぶたの向きはほぼ正常であるが、皮膚や皮下組織が過剰であるため、盛り上がった皮膚が睫毛(まつげ)を眼球側に押し込んでいる状態をいいます。
乳幼児に見受けられることが多いです。
(3)眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)
まぶたが眼球側を向き、まつげも内側に向いた状態をいいます。
主に加齢により、まぶたを支えている組織やまぶたを閉じる筋肉がゆるんだり、まぶたの皮膚がたるんだりすることが原因とされています
『逆まつげ』の治療
乳幼児の逆まつげは、成長につれて自然に治ることが多いため、通常、学童期くらいまでは手術は行わずに様子をみます。ただし、角膜の傷や乱視によって弱視(視力の発達が遅れること)が生じることがあるので、眼科での定期的な通院を勧めさせて頂いています。
成人の逆まつげは、手術で睫毛(まつげ)の向きを矯正するのが効果的です。当クリニックでは局所麻酔の日帰り手術を行っています。
- 術前
- 術後1週間(抜糸直後)
- 術後3ヶ月
●上記は下まぶたの睫毛内反症の症例です。
- 手術前は睫毛(まつげ)眼球側を向いています。
- 手術は睫毛の生え際の少し下を切開し、睫毛(まつげ)の向きを矯正します。
- 抜糸は約1週間後で行います。
- 抜糸直後は傷の赤みがあります。
- 時間の経過とともに傷は徐々に目立ちにくくなります。
- 傷が目立つ人は、トラニラストを内服して頂きます。
●ご注意
- 1週間はまぶたに糸が付いた状態です。
- 1ヶ月程は傷の赤みが目立つことがあります。(個人差があります)
- 大切なイベントの前などは、手術を控えて頂く事を勧めさせて頂いています。
- 術後3ヶ月間はまぶたを擦らないようにして下さい。(後戻りすることがあります)